2024年11月8日
2024年11月8日(金)、名古屋商工会議所がなごのキャンパスの周年イベント「NAGOFES」にて開催した「IgniteX 創造性に火を付けろ」は、アトツギ(事業承継予定者)や若手経営者が自らの挑戦と成功のストーリーを共有し、互いにインスピレーションを与える貴重な機会となりました。参加者は「創造性に火を付ける」というテーマのもと語られるビジネスの未来を見据えるセッションに耳を傾けました。
Session 1: アトツギのこれまでとこれから - アトツギよ、○○せよ!山野 千枝(一般社団法人ベンチャー型事業承継 代表理事)は、自らの経験をもとに、日本の中小企業が抱える事業承継の課題に立ち向かっています。特に「アトツギベンチャー」という新たな概念を広め、日本経済の活性化に貢献するために奔走してきた彼女は、会場にいたアトツギや若手経営者に向けて、後継者が直面することの多い様々な困難(ハードシングス)、先代との意見の不一致のなかで闘いながら磨かれる重要さを力説し、参加者に深い示唆を与えました。
山田 剛士(名古屋商工会議所 若鯱会 代表幹事/(株)マウンテック 代表取締役)は、実際に後継者として事業を引き継ぎ、事業を成長させてきた経験を語り、アトツギに向けて力強いメッセージを送りました。「早く事業承継せよ」、「創業者精神で経営せよ」と、後継者に対して、自らの創造性を生かし積極的に取り組むことの重要性を訴えました。
モデレーターとして、粟生 万琴(なごのキャンパス 企画運営プロデューサー/(株)LEO 代表取締役CEO)が登壇し、洞察力と質問力でセッションを盛り上げました。粟生氏は、名古屋の中小企業が持つ「(生産)現場」の貴重さを説明し、シンガポール国立大学のスタートアップが、愛知県の現場を持つ企業とのアライアンスを求めていることを紹介しました。
さらに、国内外スタートアップと、現場を持つ愛知・名古屋の中小企業が連携することが、次代の当地を形作るうえで極めて重要であるという視点を共有し、連携強化の必要性を訴えました。この視座に、参加者は大きく共感し、会場内でのディスカッションが活発に行われました。
Session 2: アトツギが切り拓く 新商品・新サービス発表会
このセッションでは、実際に新事業を展開しているアトツギたちが、それぞれの事業の革新性と未来の展望を発表しました。事業承継者たちが後継ぎとして新規事業を立ち上げ、経営の革新に取り組む姿勢は、この地域のビジネス環境にとって必要不可欠なものです。こうした挑戦的な姿勢を支えることが、名古屋の発展にとって非常に重要であり、私たちもこれから後押ししていかなければならないと感じさせるセッションとなりました。
登壇者・伊藤 貴大(有)伊藤畳商店 取締役)
・大野 由宇(大忠商事(株) 常務取締役)
・小浦 正喜((株)こうら 代表取締役)
・野依 祐月(有)ノヨリ 錺金具師)
Session 3: ナゴヤから異彩を放つアトツギの挑戦「新規事業とパブリックリレーションズ」
最終セッションでは、新規事業の成功にはパブリックリレーションズが欠かせないというテーマで、異彩を放つリーダーたちがディスカッションを繰り広げました。社会との関係構築を重要視し、多様なステークホルダーとの連携をどのように築いているかについて、リアルなエピソードが語られました。ここでも、会場からの活発な質問と意見交換が行われ、参加者同士での交流がさらに深まりました。
登壇者・伊藤 亮仁(伊藤手帳(株) 代表取締役)
・小野田 祐真(鈴木バイオリン製造(株) 代表取締役)
・石川 貴也(側島製罐(株) 代表取締役)
・犬飼 奈津子((株)Wo-one 代表取締役)*モデレーター
【まとめ】「IgniteX 創造性に火を付けろ」は、名古屋から世界に向けて新たな挑戦を発信するための重要なイベントとなりました。
登壇者たちの情熱と創造性が、参加者一人ひとりに強い影響を与え、未来を切り開くためのヒントを提供しました。アトツギや若手経営者が一堂に会し、共に学び合い、切磋琢磨するこのような場は、これからもビジネスの成長と革新を加速させる原動力となることでしょう。特に、事業承継の重要性や地域企業の連携がクローズアップされ、次代を担う若きリーダーたちにとっては、非常に価値ある時間となりました。
名古屋から生まれる新たなビジネスモデルが、全国、そして世界に広がる日を楽しみにしています。